インタビューマガジン『B.S.TIMES』。国内外のビジネスリーダーや文化人を専属の芸能レポーターが訪問して取材。隔月出版にて、フリーペーパーとWEB、Kindleにてリリースしています。

インタビューマガジン『B.S.TIMES』

インタビューマガジン『B.S.TIMES』
インタビューマガジン『B.S.TIMES』

B.S.TIMES InstagramページへB.S.TIMES Facebookページへお問い合わせ

12号紹介

【南西興産株式会社/株式会社エポック】
常春のエビだから、でーじプリップリ

試行錯誤と試練を乗り越え生産量日本一に

 石垣島のエビ屋≠ニして、車エビをサンゴ礁で養殖し、全国に販売するエポック。実は、現在は日本一の生産量を誇る沖縄県だが、本来サンゴ礁域では天然の車エビは生息しなかった。本村社長はその歴史を話してくれた。話は45年前にさかのぼる。「当時、沖縄・石垣島での車エビ養殖事業は、困難を極めました。しかし、『沖縄県車海老漁業協同組合』と「沖縄県水産試験場」の協力のもと、車エビ養殖先進地の九州や瀬戸内と同じ時期に行うのではなく、冬場の気温水温が適していることが分かり、端境期出荷が可能になったのです。実は車エビは、海の水温が10度以下になると冬眠状態にはいります。冬でも水温が15度を下回ることのないここの海は、車エビにとって常春の環境だったのです」
 現在、夏の初めに放流される約1センチほどの稚エビは、4か月程度で15センチ程度のサイズにまで成長。冬に天然の車エビがとれないこともあって全国で重宝される。サンゴ礁のある美しい水が育てた、プリプリとした食感の甘いエビは、寿司にしても、てんぷらにしてもおいしい。沖縄の知られざる苦労が日本人の冬の食卓を豊かにしたのだ。

天然と養殖の差を埋める生産者の地道な努力

 養殖池は、育てるエビの数を限定している。あまりにも密度が高く、狭い空間で養殖すると、車エビ独特のプリッとした食感が失われる。おいしく育つためには、快適な空間が大切だ。
 車エビの「旬」は、夏と言われていますが、実は、車エビは冬の方が旨味が増すということをご存じだろうか。冬のアミノ酸の組成は、夏の組成と異なるので、「冬に出荷される車エビは甘い」のだ。アミノ酸はたんぱく質を摂取することで生成されることから、同社ではどんなエサをどの程度与えればおいしいエビになるのか、研究と管理に余念がない。米や牛肉といった身近な食品が、長年の品種改良の末に病気に強く、おいしい品種を作っているのと同じく、車エビもエサを管理することで、天然に負けない味を実現できる。生産者の工夫が、上質なエビを生み出している。

いまある「当たり前」に感謝し、継続する心

 本村社長に、日頃大切にしていることをたずねると、すぐに「感謝の心」という言葉が返ってきた。「石垣島や久米島という、消費者から離れた場所での継続的な生産が出来ているのはみなさんのおかげです。物流業者がいて、エサのメーカーさんがいて成り立っています」。「私たちは竜宮の神様の恵みである海の水をお借りして、やっとエビが育てられている」と海を眺める。同社のエビは、感謝の気持ちが、詰まったエビだ。
 「会社には従業員、その家族がいて仕事ができます。この会社に関わって良かったと家族も含めて感じてもらえるような企業でありたい」。「車エビというと、経済や家計が安定してこそ食卓に並ぶ食材です。米や卵のように毎日の常備食材とはいえない車エビが安定して消費されているのは、経済が安定している証拠。それもありがたい」と感謝する。
 「商売を大きく広げようとは思っていません。ありがとうをモチベーションに、着実に堅実な生産、経営を続けていきたい。そして後継者を育て、会社を若返らせること、この2つです」。この笑顔が、車エビを沖縄から全国にずっとお届けするための秘密だ。

 

[ Dragon Point ]


広大な敷地内にある養殖池を見学。1つの池の平均面積は12,000u。所有敷地面積を全部合わせると東京ドーム3.3個分(15.5ha)の広さがあるそうだ。沖縄県全体の車エビ年間生産量約500〜600トンのうち約140トンを南西興産・エポックが生産している。広々とした池で養殖されたエビだから間違いなくおいしい!

■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■

代表取締役 本村 浩司

〇南西興産 株式会社
沖縄県島尻郡久米島町字宇根1676
TEL. 098-985-8459 FAX. 098-985-7979

〇株式会社 エポック 
[久米島本店] 沖縄県島尻郡久米島町字阿嘉661
TEL. 098-985-4700 FAX. 098-985-2679
[石垣島支店] 沖縄県石垣市字崎枝501-1
TEL. 0980-88-2536 FAX. 0980-84-4631

■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■

 

一覧に戻る

  • 広告募集
  • 設置場所はこちら
  • インタビューマガジン『B.S.TIMES』ホーム
  • コンセプト
  • 誌面紹介
  • レポーター紹介
  • イベント紹介
  • 運営団体
  • お問い合わせ
左メニュー

あなたも本を出してみませんか?

異業種交流会パートナーシップPlus

代表 仲井美和ブログへ

ページのtopへ

Copyright B.S.TIMES. All Rights Reserved