【松本農園】
境港の白ねぎは、ねばり強く育ちました
甘くてねばり気たっぷりミネラル豊富
フライパンで焦げ目をつけた松本農園の白ねぎ。「焼いて、塩コショウで味付けしただけ」という松本さんおすすめの調理法でいただく。甘いねばり気が口の中に広がり、とろける。噛み応えは、シャキッと爽快。松本農園の白ねぎはしっかり渦が巻いていて密度がある。ねばり気がたっぷりで、ミネラルも豊富だ。
現在、白ねぎ畑の総面積は9ヘクタール。境港では、一大農家である。松本さんは16年前、やむを得ぬ事情で養豚を辞め、農家を模索した。同地では農家の高齢化が進み、農業は衰退傾向。水はけの悪い泥地が、荒廃地と化していた。松本さんは、泥地に重機を入れるという、アッと驚く方法で、排水路を作って土壌を安定させた。
土づくりの格闘ねばり強くがんばる
ある日、肥料会社から生ごみを資源とするエコ堆肥を使ってほしいと打診があった。土づくりを追究していた松本さんは、自然循環の肥料に可能性を感じた。快く応じたものの、そのねぎ畑はまったく育たない。松本さんは、怒らなかった。それどころか肥料会社と共に原因を究明。肥料の熟成が足りないことが分かり、ねばり強く改良を重ねた。今では、境港のねぎ農家はほとんどこの堆肥を使っている。
昨年は、大阪の業者から問い合わせがあった。実際に土を見たいと作業着で訪れ、惚れ込んで取引を決めた。私たちは一口に白ねぎと称するが、品種や産地、鮮度でこんなに味が異なるものかと驚く。もっとおいしい白ねぎを全国に。挑戦は続く。
[ Column ]
松本さんはボウリングの達人でもある。スタッフ13名のうち、6名でチーム『White Leeker (ホワイトリーカー)』を結成。昨年は、全山陰クラブ対抗ボウリング選手権で優勝という好成績をおさめた。「白ねぎづくりは足腰が強くなるから、ボウリングも上達する。次も優勝します」とメンバーの結束は固い。ボウリング選手の産地として注目される日が来るかもしれない。
[ Dragon Point ]
松本代表は工夫の人で、バイタリティーに富む。広大な作業場も自分で金槌を叩いて作ってしまった。耕作の難しかった土地に、重機で乗り入れ、水はけを解消した時は周囲も驚いた。みなさん「おとうさんには敵わない」と口を揃える。
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松本農園
代表 松本 朗治
鳥取県境港市夕日ケ丘1-81
TEL. 0859-45-3400
http://matsumotonouen.net
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