【友鉄工業株式会社】
金型用鋳物製造の粋
技術大国・日本を支える
鋳造とは自由な形状を作れる「かたち創造」
藤波 機械部品の金型というと、工場の基盤ですね。
友廣 金型が粗雑ではよい製品はできないし、事故にもつながる。その意味では、製造業のスタート地点を任される誇りと責任感があります。
藤波 どういった技術がありますか。
友廣 昔ながらの木型技法も可能ですが、現在は自動車用金型の受注が中心でフルモールド鋳造が主体です。
藤波 フルモールドというのは。
友廣 発泡スチロールで製品と同形状の発泡模型を作り、その模型を砂型に埋めます。そこに溶湯(溶かした金属)を流しこみ、溶けた模型と同じ形の製品を創る技法で、高品質・短納期で対応できます。また、鋳造だけでなく表面処理技術なども常に研究開発しています。
藤波 絶えず技術革新を目指しているのですね。
友廣 工業製品の金型というと部品工場の大量生産が前提に思われますが、デザイン性の高い一点物を作る技術もあります。例えばこの製品をご覧下さい。
藤波 わぁ、カープのマンホールですね!面白い。
友廣 マンホールは各都市の文化をデザインに組み込み、職人の手作業による色つけも行います。
藤波 ここまで細やかなことが可能なんですね。トレーニング用のバーベルなんかも作れるのですか。
友廣 もちろん可能です。公共施設のモニュメントなども鋳造可能。できることがたくさんあるので、受注の幅を広げたいですね。
藤波 鋳造の技術をもっと知ってほしいですね。よいものづくりを続けて下さい。
[ Dragon Point ]
鋳造の現場には危険も伴うからこそ、「安全なくして生産なし」がポリシー。普段からの声かけや整理整頓、そしてチームワークづくりを徹底する。
[ Column ]
鋳造は、他の金属加工と比べてもはるかに柔軟な成形が出来る。また、鋳鉄の原料であるスクラップはリサイクル、再利用が可能という点で、環境にもやさしい技術だ。その強みをしっかり見つめながら、実用的な製品を作り続けている。一方、同社はそんな鋳造の魅力を知ってもらおうとする努力も行ってきた。時代が変わり、作るものが変わろうとも、鋳物産業の火を灯し続けてほしい。
友鉄工業株式会社
代表取締役社長 友廣 和照
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