インタビューマガジン『B.S.TIMES』。国内外のビジネスリーダーや文化人を専属の芸能レポーターが訪問して取材。隔月出版にて、フリーペーパーとWEB、Kindleにてリリースしています。

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32号紹介

株式会社 成板金 Akira Bankin
代々受け継がれる家業は建築鈑金
世界を股に掛ける京都の屋根職人

鈑金職人として家業4代目
新素材と新工法に向き合う


藤波 私も車鈑金をしていたことがありましたが、どういった鈑金加工ですか。
鹿野 当社は主に建築板金の分野で屋根工事や、雨樋、壁の施工を行っています。建築鈑金の分野は素材の進化にあわせて、施工技術が日々進歩しております。新素材や新工法などを理解し、良い施工ができるよう日々、研鑽しています。
藤波 屋根鈑金の仕事は長いのですか。
鹿野 家業として代々鈑金の仕事に就いており、鈑金職人としては4代目になります。16歳の頃から父のもとで学び、今44歳ですから、28年目を迎えました。2015年に父から離れ、個人として独立した後、2020年10月に法人化しました。
藤波 鹿野さんは、建築の現場を指揮する立場ですね。
鹿野 図面を引いて、割り振りをし、安全に配慮しながら指示しています。この領域は奥深く、情報の更新もはやいため、長くやっていても常に学ぶことの多い仕事です。

ロシアから、米国、中国まで
日本建築と技術を伝える


藤波 海外でも鈑金のお仕事をされていると伺いました。
鹿野 はい。約三分の一は海外で仕事をしています。2013年からはクリミア半島のリゾート施設で日本建築に携わり、2020年の春は、現地でロックダウンになったため、帰国できないハプニングも経験しました。日本から入国できなくなった大工の代わりに、私たち鈑金職人がのみを片手に、大工工事を手伝うことになり、勉強になりました。
藤波 海外で鈑金の仕事をするのは、会社としても珍しいのではありませんか。
鹿野 そうですね。海外の案件は苦労も多く、断る業者も多いようです。しかし、私は世界での仕事が好きです。
 「当社は海外案件を請け負います」と名乗りをあげており、2021年はコロナ禍で延期になった台湾をはじめ、アメリカのケンタッキー州でも仕事する予定です。広く日本建築のすばらしさや日本の新素材、技法を知ってほしいです。
藤波 それは面白いお仕事ですね。

代々受け継がれる技術
将来は社会貢献をしたい


藤波 屋根上の危険な作業ですよね。
鹿野 当然ながら、安全第一は絶対で、私も常に恐怖を感じながら屋根に登るようにしています。しかし、昔に比べると、瓦は、軽量の屋根に変化し、施工もパチンとはめて連携するタイプが登場したため、作業も楽でスピーディーになっています。
藤波 現場の仕事はどうしても人手不足が悩みと聞きますが。
鹿野 日本の若者は続かないことが多く、海外からの実習生に教えることが多いです。1年半ぐらいで大概のことはできるようになりますが、雨のまわりを理解して応用するのは難しく、家業として長年受け継がれている私たちの知恵であるとも言えます。うちは、父もまだ現役であり、私の息子はすでにこの仕事に就いています。実は、すでに孫もいるので家業としては安心できます(笑)。建築鈑金は、業種としても未来に可能性の広がる仕事です。
藤波 施工スピードが上がっているとのことですが、仕事は減らないのですか。
鹿野 はい。特に2018年は台風被害では、関西で業者不足になり、悪徳業者も出回り大変でしたが、自然災害の多い日本とあって、耐震性を増したり、雨漏りを防ぐなど機能性の観点から、従来の瓦から最新軽量屋根に変えるご相談は多いです。
藤波 海外にも幅を広げ、法人化したところですが、将来はどのような構想を。
鹿野 また、ゼロから土台を作っていく意気込みです。将来は海外に目を向けつつも、日本の空き家対策などに力を入れ、社会に貢献できる会社にしたいです。
藤波 いい目標ですね!応援しています。

 

[ Column ]

京都では景観条例があり、意匠性を伴ったこうした新素材の瓦がよく用いられるのだそう。亜鉛鉄板屋根の時代は、10年しか持たないとされていたが、最新の軽量屋根は15年保障がつくほど耐久性を誇る。また、緩い勾配やR屋根でも雨漏りしにくいそう。技術の進歩にともないエンドユーザーが払う価格も安くなっているが、施工業者によって技術やフォロー体制はバラバラなので、直接頼む場合にはしっかり業者を選びたい。

[ Dragon Point ]

私は昔、車鈑金の世界におり、カンカンと叩いて曲げたり、形を整えたりしていたが、よく雇い主から腕が悪いと怒られていたものだ。鈑金には建築鈑金という世界もあり、しかも世界を股にかけるようなカッコいい仕事であると知り、魅力を感じました。私がもし引退したら、もう一度鈑金を修業しなおすから、世界へ連れていってほしいな(笑)。

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株式会社 成板金 Akira Bankin
代表取締役 鹿野 成
京都府京都市右京区西院清水町82-3
TEL/FAX.075-201-9730
E-mail.akirabankin@zeus.eonet.ne.jp
https://www.instagram.com/akirabankin.co

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