社会福祉法人わんぱく福祉会/
社会福祉サービス事業所 おおぞらハウス
福岡から障がい者たちの
本当の自立支援を目指す
「私、わんぱくで働きたい」
がきっかけで仕事を作った
IZAM 皆さん元気ですね、こちらはどういった施設なのですか。
射場 障がいのある子どもたちの施設『わんぱくハウス』と、その隣にコロナ禍で立ち上げた就労支援施設『おおぞらハウス』があります。きっかけは18歳になった女の子の「私、わんぱくで働きたい」という一言。清掃員で働いてもらったところ、他の子どもも「僕たちもずっとわんぱくにいたい」と言いました。
IZAM 障がい者が仕事を得て自立するのは社会の課題でもありますね。
射場 私は、どんな子どもも取りこぼしたくないとの思いがあり『おおぞらハウス』は『就労継続支援B型』『就労継続支援A型』『就労移行支援』『生活介護』の4施設を移行できる多機能型施設にしました。利用者の囲い込みを避け、一人ひとりの目標やペースに合わせたステップアップで最後は一般就職への目標を持てるスタイルにしたかったのです。
IZAM どのような経緯で事業を始められたのですか。
射場 私は23年前、次男を妊娠しているときに切迫流産を経験しました。次男は無事に誕生しましたが、当時は長男の預け先がなくて大変な思いをしました。私は保育士の資格を持っていたこともあり、誰でも預けられる先を作れないかと。当時、行政からの資金援助も断わられる中、費用をかけず預かるために他市にある自宅を活用。その後、行政支援の事情で直方市に『わんぱくハウス』を設立しました。次は、子どもたちが高齢になっても過ごせる場所を作るため、グループホームを作ることを目標にしています。
IZAM 射場さんは、まさに障がい者福祉のフロントリーダーですね。
[ Column ]
いつも子どもたちを抱きしめてあげていた射場さん。だが、ある日、自身のつらい時期に、自分は子どもたちに抱きしめられていると気づいた。そのときの思いが、今も活動するうえで、支えになっているそうだ。コロナ禍で就労施設の設立をしたときも、周囲が反対する中、「コロナ禍で子どもたちはますます働くところがなくなる」とスタッフを励ましながら踏み切った。
[ Point ]
おおぞらハウスでは、一人ひとりの適性や可能性を見つけるため、さまざな作業を仕事としている。農作業や解体作業、お菓子作り、フラワーアレンジメントなどに従事。作ったお菓子などは商品として販売し、働き手の給料としている。
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社会福祉法人わんぱく福祉会/社会福祉サービス事業所 おおぞらハウス
理事長 射場 小百合
福岡県直方市大字植木2160-1
TEL.0949-25-1357
https://wanpaku-house.com
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