株式会社RENOVATE
「車で最高の自己満足」を
業界最高峰のホスピタリティ
カッコいい車に乗りたい!
幼い頃の憧れを職業に
藤波 スポーツタイプを中心に輸入車がずらりと並び、壮観ですね。私も米国の試合を転々としていたことがあり、今では珍しい『インパラ(シボレー)』に乗って、全米中を走り回っていたものでした。
児玉 当社は創業以来、外車やスポーツタイプの車種を扱っており、趣味で買う車を強みとしています。私も無類の車好き。アメ車が好きで、『ポンティアック・ファイヤーバード』などにも憧れました。私がはじめて乗った車は、1986年の『キャデラック』。高校を卒業して、カナダの大学に留学したのですが、そのときに中古で安く手に入れました。帰国してからは、車屋一本。進路として、スポーツトレーナーを目指すか悩んだ一時期もあったのですが、やはり好きなことをやりたいと道を絞りました。
藤波 どのような車種が人気ですか。
児玉 そうですね、例えばこちらの『マスタング(フォード)』と『チャレンジャー(ダッジ)』は引き合いの多い主力車種ですね。
藤波 全国から輸入車、レトロ車好きのお客様がいらっしゃるとお伺いしました。
児玉 私たちのような車屋は全国、エリアを問わず、愛好家がお越しになります。当社のストックヤードは店舗を併設するこの場所の他、別に2カ所をご用意しており、在庫として常時、40台程を陳列しています。購入後、遠方のお客様には陸送しますが、多くの方は受け取りに来られ「(購入した車に乗って)高速道路を走って帰る」と仰います。
藤波 車のことならなんでも相談できますが、やはり輸入車を強みとしているのは、児玉さんの車への愛に尽きるのですか。
児玉 そうですね。独立前はさまざまな車業界を渡り歩いて学びました。私自身は、スーパーカーに幼い頃から憧れがありましたから、いつか自分の車屋を構えたら、商品を扱いたいと思っていました。
藤波 何と言っても高級車ですから、1台あたりは相当な価格なのでしょうね。
児玉 この赤色の『マクラーレン』で2800万円ほどです。走る≠アとが好きな人からの支持が多いので、皆さま当店まで受け取りに来られます。少し前までは、これより高価格帯の『フェラーリ』(3800万円)を置いていました。最近、山梨県の方で買い手がついたため、傷がつかないよう箱型トレーラーに載せて、私が大切にご自宅までお運びしました。
藤波 仕入れてカスタムする方も多いのでしょうか。
児玉 はい。私もそうですが、車好きは人よりカッコいい車に乗りたいものです。当社は、スピードやビジュアルなど、お客様のご要望にあわせたカスタムを行います。一方、私が思う車種ごとのカッコいい姿をカタチにして、それを見たお客様が気に入って注文してくださる流れもあります。
藤波 値崩れがしにくい車はありますか。
児玉 アメ車の値段は下がっていますが、『シルビア』、『Z』、『スカイライン』といった車は大きく値が上がりました。シルビアに関してはプレミア価値が上がって、新車時の価格を超えています。海外からも引き合いがあり、国内・海外とで相場が上昇。反して台数は下がっていく一方ですよね。スーパーカーですと1年以内の乗り換えも多く、当社は高額の買い取り価格を提案しますので、何度もリピートしていただきます。はやめに売ると差額が小さく、少額の出費で様々なカーライフを愉しめます。
カッコイイだけじゃない
あたたかい対応が魅力
藤波 眺めているだけでも楽しいですね。
児玉 トヨタでも日産でも、昔の車は個性があってカッコイイですよね。
藤波 こういった中古車は、新車に比べて手がかかるのではないでしょうか。
児玉 私も車好きなので分かるのですが、車好きは、手を入れながら大切に乗るものです。走るのも好きだが、車をいじるのはもっと好きという方も多いですね。
藤波 コロナ禍で中古車の人気が上がったと伺いました。
児玉 コロナ禍だった数年の間は、趣味にお金を投じる方が増えました。そのため、いわゆる旧車と呼ばれる車は、値上がりしました。お客様の駐車場に眠っていた旧車に対して、買い取り業者が押しかけるといったこともあったようです。
藤波 中古車バブルと呼ばれましたね。
児玉 当社は趣味の世界にいる車屋ですから、時代の流行に大きく関係しませんが、業界がうるおって良かったです。衛生面から車移動の安全性も注目されました。
藤波 国産車は海外でも愛されています。
児玉 日本の国産スポーツマニュアル車は壊れにく、燃費も良いと海外からも根強い人気があります。
藤波 コロナ禍を経て、現在の状況はいかがでしょうか。
児玉 今年は新車市場が動いて少し落ち着いており、平常に戻りつつあります。
藤波 他社との差別化という点で、御社にはどういった特徴がありますか。
児玉 やはり当社最大の特徴は顧客満足度の高いサービスです。御用聞きではないですが、言葉づかいに配慮したあたたかい接客にはじまり、営業時間外の臨機応変な応対を徹底。整備状況はお客様が「これはどうなってるかな」と問い合わせる前に、先回りして自分たちからご説明するように心がけています。やはり、ご納車日を首を長くしてお待ちいただいているお客様に、失礼のない接客は重要。「対応が良かった」と褒めていただくことは多いですね。
藤波 スーパーカーが並んでいる中でも、あたたかい昔ながらの車屋さんといった雰囲気も感じます。
児玉 お客様の当店に対するファーストインプレッションはかっこいい車だと思いますが、その次が対応力ですね。藤波さんが顧客になった際はサービス力に違いを感じていただけると自信を持っています。
藤波 カタログもあり新車も扱っているとのことですが、一般的な中古車や新車を購入する方もいるのですか。
児玉 はい。近隣の方では業務用に10万円の軽自動車をリピート購入する方もおりますし、50万円の通勤車を購入する方もいます。ご予算に関わらず、来てくださるお客様には分け隔てなく丁寧に対応しています。基本は中古車を扱いますが、新車のカタログも置いており、対応可能。車は家の次に大きな買い物。アフターフォローは徹底して誠実に行っています。
ライバルはテーマパーク
最高の自己満足を届ける
藤波 接客において何を意識していますか。
児玉 私は、当社のライバルを世界最高峰の顧客満足度を誇る『東京ディズニーランド』だと思っています。年間20回ぐらい訪れ、スタッフの現場対応から多くを学んでいます。
藤波 例えば、テーマパークスタッフの対応にどういった好例があるのでしょうか。
児玉 一例ですが、パークで私が地図を開いただけでスタッフが飛んできて「どこに行きたいですか」と聞いてくれますし、子どもがジュースをこぼしたら、すぐに新しいものに取り替えてくれます。パーク内はゴミひとつ落ちていない美しさで、もしも、落ちていたとしたら、社長であろうが、従業員であろうがすぐに拾うでしょう。ディズニーは、さりげない気遣い、求めている以上の事を言わずとしてしてくれる、気づいてくれる、ルールはあるがお客様の状況に応じて臨機応変にルールを変えてでも満足いく対応をしてくれる。何度訪れていても、必ずまた来たいと思わせる魔法をかけられます。
藤波 異業種から学んでいるのですね。
児玉 そうですね。例えばスタッフとレストランに行っても、そのサービスから学ぼうと観察しています。お客様が求めている以上の細やかな対応を行いたいのです。ホスピタリティで知られる他のサービス業に負けない接客力だからこそ、みなさん、私たちのファンになってくださいます。
藤波 口コミで広がっているのもそういった姿勢によるものですね。
児玉 当社は、チームでお客様をバックアップしています。お客様の問い合わせは個人LINEではなく全体LINEで管理し、例え、夜中であっても誰かがレスポンスできるように心がけています。世の中に車屋さんはたくさんあります。その中で当社を信頼してくださったことに応えたい。人も車も過ごした時間も、「ここで本当によかったな」と思っていただける機会の連続をお届けしたいです。少人数ですが、アナログな人と人とのコミュニケーションに強いということも含めて、他店には負けません。
藤波 児玉さんは、車好きであるだけでなく人がお好きなのでしょうね。
児玉 車屋は通常、何か用事があって来るものですが、私たちは「用事がなくても来て、楽しんで観て、珈琲を飲みにきて」と伝えています。昔の良き車屋さん、車のかかりつけ医でありたい。訪ねてくださった方に「担当者がいません」といって断ることなくすべてのスタッフが皆さまの担当者であり、共に楽しい時間を過ごします。
藤波 児玉さん自身も接客を楽しんでいらっしゃるのですね。
児玉 ええ、車が好きな人と話す時間はとりわけ楽しいですね。当社のお客様の多くは便利で燃費の良い車種を選ぶわけではないのですが、お客様はお車の不便さも含めて楽しそうにお話されます。当社はスローガンに「カーライフを最高の自己満足に!」と、掲げています。自分の会社だからこそ、自分のポリシーに則って仕事をし、お客様を喜ばせることができます。
藤波 四期目を迎えようとする現在、今後はどのように事業を広めますか。
児玉 直近の目標は店舗展開です。出身の埼玉や東京エリアに一店舗。沖縄やアジアなど南国にも展開したいです。私は現場の温度が分かり働く社長として、満足度の高い仕事を目指してきました。だからこそ当社は中身のある車屋さんであり、エース級の担当者が少数精鋭で対応しています。そんな小型店舗を増やしたいのです。私は今、40歳ですが、45歳までには掲げたミッションをコンプリートしていく予定です。
藤波 これからも愛される車屋さんとして、いい仕事をしてください。
[ Column ]
車の業界ではサービス力よりも商品力という見方も強い。児玉代表は「商品も重要だが、どこで買うかに力を入れている」と言う。サービス業を視察し、対応をフィードバック。「お客様が求めている以上の対応を、細かいところでする。スーツを着てかしこまるといったことではなく、どこまで親身になれるかだ」と言葉に熱を込めた。
[ Point ]
まさに車を買うときはこちらに頼みたいなと思わせてくれる気持ちのいい会社、気持ちのいい社長さんでした。私も旧車が懐かしく、憧れる世代。児玉さんと話しているとつい楽しくなり、改めてこういった愛車を手に入れて走らせる日々もいいなと、車に思いをめぐらせました。
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株式会社RENOVATE(リノベート)
代表取締役 児玉 達也
兵庫県伊丹市鴻池6-15-26
TEL.072-768-9903
https://instagram.com/renovate__12
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