有限会社丸中舛岡水産
「ししゃもの町」むかわ町北海道の水産業をリード
世代交代の苦労を経て今
街の水産業を担う存在へ
藤波 むかわを代表するししゃも加工をリードする水産加工会社ですね。
舛岡 昭和33年、祖父が法人化した水産会社です。当時は「ししゃも」の水揚げ量が増加し、築地市場の担当者と相談しながら、生ものから干しものへの転換を始めました。当時の勢いから、「ししゃもと言えばむかわ」と呼ばれるほどの地域になりました。
藤波 干物が主力商品なのですね。
舛岡 各北海道の浜から水揚げされたししゃも、ハタハタ、こまいなどを仕入れ、干せるものはなんでも加工しています。父の代から機械も刷新。生ものも含めて扱い、幅を広げています。
藤波 舛岡専務は4代目ですか。
舛岡 ええ、私は札幌の市場で営業職として修業していた頃、父の病をきっかけに急遽帰郷。繁忙期で、引継ぎもままならぬまま父が他界したので、継承は苦労しました。周囲も「舛岡の息子なら、分かっている」といった対応で、未経験の仕入れ業が特に難しかったです。
藤波 仕入れから販売まで豊富な知識が必要なお仕事ですよね。
舛岡 仕入れは鮮度にこだわっています。加工は手作業で一匹ずつ串に刺し、乾燥させ、パック詰めまで行います。卸し、直売、ネット販売も力を入れます。
藤波 舛岡さんはまだ若手ですよね。
舛岡 現在、33歳でこの辺りでは一番の若手。ベテラン勢と戦わなくてはいけません。父はやり手でしたのでプレッシャーはありましたが、気にせず自分のやりたいようにやっています。
藤波 これから何に力を入れますか。
舛岡 ある程度の規模感を持つ会社ですから、卸しで地固めしたいですね。
藤波 今後の発展を応援しています。
[ Column ]
丸中舛岡水産の加工場は水流の音が途絶えない空間。今朝揚がったばかりの北海道産の魚が水槽に泳ぎ、加工を待っていました。名物のししゃもはオスとメスで漁獲時期が異なり、価格も異なるなど季節ものの商品だそう。買い付けた魚のうち良いものは寿司屋に卸され、一部は加工品として唐揚げになるなど、状態によりさまざまなおいしさに変わる。
[ Point ]
小売りにも力を入れている丸中舛岡水産。ふるさと納税にも注力し、年末には名物である「ししゃも」の返礼品が大きく動くそうだ。ネットショップのラインアップも豊富。どれもおいしそうで、食指が動くね!
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有限会社丸中舛岡水産
専務取締役 舛岡 大樹
北海道勇払郡むかわ町汐見43
TEL.0145-42-2178
https://e-shisyamo.co.jp
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