医療法人社団インフィニティメディカル/八王子友愛眼科
技術・教育体制と組織づくり
日帰り眼科手術の世界をリード
世界最先端機器を充実
日本の眼科医療をリード
吉岡 高度な眼科治療が受けられる東京屈指のクリニックとのことで、2021年にも本誌でご紹介しました。当時から最新の医療機器を設備し、治療を充実させているとのことでしたが、以降、いかがですか。
今野 当院は取材以降も手術機器を更新しており、現在も、眼科医療において世界最先端のものが充実しています。
吉岡 一般眼科としての機能を備えながらも専門性の高い治療をなさいます。院名にある「友愛」も印象的です。
今野 八王子友愛眼科は各専門分野のスペシャリストの医師を招聘し、クリニックでありながらも、アイセンターとしての機能を兼ね備え、より高度な眼科医療を身近に提供できるようになりました。院名に関しては、人々への基本的な友愛に「YOU」と「EYE」をかけて「Hachioji You Eye Center」と掲げています。
吉岡 こちらには自費診療でも見え方を良くしたい方がお越しになるのですね。
今野 多焦点眼内レンズについては、日本ではまだ保険適用外です。レーシック手術を受けたあとに白内障が進んだ方であったり、老眼の方で遠近の両方を改善したい方などが、自費診療にて受けることができます。
吉岡 目の中に小さなレンズを挿入することによって裸眼視力を回復させる『眼内コンタクトレンズ』も最近のトレンドですね。
今野 はい。目の中に小さなレンズを埋め込むことで、近視・遠視・乱視を矯正するものです。特に近眼の患者さんなどは、視力が改善したと非常に喜んでいただきます。
吉岡 芸能人もよく手術を受けています。
自費診療の抱える課題
充実の人材で地域医療を担う
吉岡 国内の眼科の中でも自費での日帰り手術を扱う医院は少ないようですね。
今野 実は、こういった自費診療は病院経営において難しい点が多いのです。高額な機器類への投資や維持費が膨大。病を治す治療というより、状況をより良くする高度な医療であり、クレームのリスクも増えます。精神面・技術面を日々鍛錬しながら、失敗できない手術に挑むアスリートのような側面があると感じています。
吉岡 一般眼科として保険診療についても力を入れていますね。
今野 当クリニックにおいては私の他にも手術を担う複数の医師が在籍し、外来診察は4〜5名体制、大学病院から招聘した専門医約20名が非常勤医師として活躍します。
吉岡 人材を充実させているのですね。病院経営という意味ではいかがですか。
今野 現状維持は衰退の一歩。病院経営のうえでも、前に進んでいかねばなりません。組織面では私が前に出過ぎず、看護部門、事務部門など各部署のリーダーに任せるように工夫しています。広報においては最新医療が定着したので、メディア戦略、ブランディングを考えあわせながら、どのように地域の人に広げていくのかが課題です。
吉岡 情報を求める方に届けたいです。
未来を見据えた根本教育
クリニックの経営戦略
吉岡 世界における日本の眼科医療の位置づけについては、どのような印象ですか。
今野 眼科用医療機器においては米国および諸外国が強く、手術に用いる眼内レンズといった分野で優れた製品が生まれています。しかし、技術面では、日本の眼科医療は世界でもトップ3に入るでしょう。
吉岡 日本の眼科医として後進の教育にどのような思いを持っていますか。
今野 50歳になって感じるのは、技術を優秀な後輩たちに伝えなければ、日本の医療水準が下がるということ。執刀他、学会発表や論文も30〜40代が担うべきです。当院は様々な教育システムを整えるべきとの考えから、教育のための資金を捻出し、大学病院では学べない専門医療の継承を実践しています。私自身も先輩に教えていただき、今があります。私は『涙道・涙液学会』の理事や会長についても歴任してきましたので、本分野でも貢献したいですね。
吉岡 女性の医師も多いですね。
今野 女性医師は非常に優秀な方が多いです。一方、様々な事情で女性医師が休まないといけない状況もあり、そういった状況下で他の医師の負担が増え、それがきっかけとなり、分野を転向する方もいます。その傾向を加速させないよう、根本になぜ、医師になったのかをきちんと教育することも大切です。
吉岡 今後は組織作りにも注力されると。
今野 医療体制と経営、さらにリーダー職といった中間管理職を作りながらそれぞれのペースを尊重できる組織を作ります。当院は中小企業の経営体のようなもの。月に1回は財務会議を開き、キャッシュフローを共有するなど経営面に対峙。日本の眼科医療業界の一端を担う医院として経営面の責任も忘れず貢献します。
吉岡 今後も発展を期待しています。
[ Column ]
八王子友愛眼科のように自費診療体制を整える医院は、コストが大きい分、手術件数を増やさなければ経営が成り立たないというリスクを抱える。一方で、日本では医療に関する広告規制が強く、保険診療も行う同院としては制限が増える。国際的に見ても、そういった意味では日本の法規制には検討すべき課題がある。
[ Point ]
分刻みのスケジュールで手術を行う今野理事長。最近はようやく休みをとれるようになったそうですが、お忙しさは相変わらず。会合やゴルフで医療仲間とコミュニケーションをとり、新しい世界の知識を得ることがストレス解消だそうです。プライベートでも仕事熱心ですね。
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医療法人社団インフィニティメディカル/八王子友愛眼科
理事長 今野 公士
医療法人社団インフィニティメディカル
八王子友愛眼科
東京都八王子市横山町22-3
メディカルタワー八王子5F〜8F
TEL.042-622-8188
https://infinity-med.com/clinic/hachioji.html
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