インタビューマガジン『B.S.TIMES』。国内外のビジネスリーダーや文化人を専属の芸能レポーターが訪問して取材。隔月出版にて、フリーペーパーとWEB、Kindleにてリリースしています。

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54号紹介

株式会社三祥
「溶接と言えば三祥」の信頼
地域に根ざす溶接のプロたち

職人技で乗り越えた苦難
信念をもって一次受け


藤波 香川県でも溶接技術において卓抜した工場とお伺いしました。どういったものを作っているのでしょうか。
梶尾 当社は主に溶接を用いて建設用クレーン部品などを製造する工場。板金加工から機械加工、下地塗りなども一貫してワンストップで施すことができます。
藤波 1968年の創業と歴史があります。
梶尾 もともと現会長である父の代に三人でスタートした会社でした。ひとりは工場長、ひとりは営業、会長は経理や事務を担当しました。社名である『三祥』はそこに由来します。その後、会長が溶接職人たちを30名ほど連れてきて規模を拡大しました。当時は新規で職人を養うだけの仕事量を確保できず、会長は給与を払うために消費者金融を頼ることもあったほど、苦難の歴史を歩いてきました。
藤波 それが今、四つの工場と大きなビルが建つまでに至るとは、相当な企業努力をなさったのですね。
梶尾 会長が何より大切にしたのは職人の技術でした。その方針が「三祥といえば溶接技術」と言われるまでになりました。また、会長は少しでも仕事がほしい苦しい時期に、大手の元請け企業から二次請けの仕事が来ても、「一次請け以外は受けない」と断りました。企業側が根負けして一次請けになり、生き延びました。このように仕事がない時期もありましたが、技術力があったのでいつか浮上できると信じていました。
藤波 信念をお持ちだったのですね。

「自他共栄」の信念で
広がる社会への貢献


藤波 梶尾代表はもともと会社を継ぐ予定だったのですか。
梶尾 はい。しかし、かつて私はてんかんの発作を持っており、発病後の精神状態が良くなかったため、会長は私に継がせないことを決め、M&Aを模索していた時期がありました。今となって知ることですが、継承についても様々な苦労があったようです。
藤波 創業以来の経営方針は「自他共栄」だそうですね。
梶尾 会長は、自分だけでなく従業員もしあわせにならなければとの考えで行動してきました。私もそれを受け継いでいます。
藤波 野球チーム『香川オリーブガイナーズ』のスポンサーをはじめ、サッカー、バスケットボールチームのスポンサーなど、地域貢献に力を入れています。
梶尾 私は少年時代、野球、バスケット、サッカーも下手で続かずに悔しかったものですから、継続する方を応援したい。まずは従業員をしあわせに。次はしっかり税金を払うこと。その次はできる範囲の社会貢献・地域貢献を行うことです。また、震災時は地域の避難拠点になろうと、今後工場を建設する際二階部分は避難所としての機能を持たせています。食糧備蓄を行い、太陽光パネルによる自家発電を整備しております。

多様性と快適さを追求
女性登用と従業員の健康


藤波 女性の登用にも力を入れているそうですが。
梶尾 この仕事は男性、この仕事は女性、という考えは古い。やりたい人がやりたいことをやる時代です。溶接は熱くて男性の仕事と思われがちですが、当社には女性の職人がいて、溶接点を細やかに仕上げます。会社として女性用トイレや更衣室の整備を続けています。今後は保育施設も考えており、できることから着実にやります。
藤波 社員の働く環境について、大きく気を配っているのが伝わります。
梶尾 自分が病気をしたこともあり、従業員の健康には気を配っています。現在、第三工場には冷房設備が入っており、将来的には他の工場にも冷房設備を入れて、できるだけ環境を整えることで、従業員の健康を守るようにしています。
藤波 作業効率も上がるでしょうね。女性に快適な空間であれば、男性にとっても快適と言えるのではないでしょうか。
梶尾 そうですね。女性の人数が増え、今年からは女性の事務職員の役職者制度を設定しました。私の代になって会長の代より良くなったのはそこでしょうか(笑)。
藤波 今後の構想を教えてください。
梶尾 グループ会社で『三祥エネルギー』、『三祥ハウジング』、『ギャラリー哲』があります。例えば、『三祥エネルギー』については従業員が将来電気自動車を使うときに、社員に充電設備・エネルギーを使ってもらう役割。三祥ハウジングはミャンマー人寮を起点とし、私の出身地でもある庵治町にグランピング施設を建て、世界の従業員と日本人の接点となるような場づくりをしたいです。そして、やはりそれらの基盤となる母体『三祥』を強くしていきたいです。
藤波 さらなる発展を応援しています。

 

[ Column ]

女性スタッフが頼もしい。梶尾代表が「化粧が落ちて大変だろう」と気を遣って話しかけると、「どうでもいい。おいしいお酒を飲むために働いているのだ」と冗談交じりに怒られたそうだ。一緒に飲みに行くと女性社員の方がお酒に豪快で、負けてしまうそう。和気あいあいとした会社の雰囲気が伝わるようなエピソードだ。

[ Point ]

三祥グループのアトリエ『ギャラリー哲』は鉄を用いた絵画、約450点を保有しているそうです。かつて会長が趣味ではじめたもので、梶尾代表が引き継いだそう。それにしてもスゴイ数ですね。住居の1階部分をギャラリーとし、広く見てもらえるように展示に力を入れています。

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株式会社三祥
代表取締役 社長 梶尾 哲也
香川県高松市三谷町3529-8
TEL.087-888-5781
http://sansho-kagawa.co.jp

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