5DENTAL東京銀座
医療法人社団ever 丸の内帝劇デンタルクリニック
削らないラミネートベニアとは
日本の審美歯科先駆者に聞く

帝国劇場の歯科医院から
「5DENTAL」へ展開
吉岡 「削らないラミネートベニア」で先駆けとなる歯科医院と伺いました。場所は帝国劇場内にありますが、2025年に移転を予定されているそうですね。
阿部 2014年から10年間、この場所で診療してきましたが、帝国劇場自体が来年の3月以降に取り壊しが決まっております。残念ですが、来年からは銀座駅の真上の『銀座ファイブ』に移転し、院名も新たに『5DENTAL東京銀座』と改名します。
吉岡 全国から患者さんがお越しになる歯科医院とのことで、立地が重要ですね。院長はもともと、審美歯科がご専門ですか。
阿部 そうですね。新橋で10年間、審美・インプラント・矯正歯科で勤めた後に開業しました。大学院でも専門性の高い分野を研究し、論文を発表してきました。
吉岡 「削らないラミネートベニア」について教えてください。
阿部 歯の形や色、歯並びを改善する審美歯科治療に、セラミック治療がありますが、その中に歯を削ってかぶせる『セラミッククラウン』や一部を削って貼り付ける『ラミネートべニア』があります。時代と共にセラミックの質が上がり、接着剤も良いものが出はじめた10年ほど前、削らなくても貼れるラミネートべニアが米国で普及しました。私もそれを良い技術だと思い、国内でも初期に技術開発しました。当初は、日本ではほとんど扱っていない技術だったので、患者さんの半分くらいは地方からお越しになっていました。当院は、今でもそれを専門的にやっているのです。
最新の審美歯科技術
患者に優しい治療とは
吉岡 どういった点が利点でしょうか。
阿部 やはり、歯にダメージがないというところです。審美面の問題で治療するのであれば、できるだけ削らない方が良いですよね。どのような処置でも20年間くらいは持ちますが、いずれは入れ替えるタイミングが訪れます。そのときは、やはり元の歯を削っていない方が望ましいです。
吉岡 なぜ、昔と違って削らなくても良くなったのでしょうか。
阿部 当院のラミネートべニア治療は、高強度のセラミックを歯と一体化するような強い接着剤で貼り付けるのですが、かつては材質や強度などに心配がありました。それが改善され、様々なケースに利用できるようになったのです。
吉岡 10年くらい経った今もまだ一般の歯科医院では取り扱いが少ないです。
阿部 ラミネートべニアの導入は製作側の技術環境を整えるのが大変で、技術や資金面でも一般の歯科には難しかった。一部、美容診療で力のあるところが私たちと提携するなどして参入し、普及が加速していましたが、まだ数は多くありません。
吉岡 一般の認知度はいかがでしょうか。
阿部 最初は当院の症例がSNSなどで話題になり、同業者や患者に広がりました。今でも「昔から気になっていて」と来院する方が多いです。
歯の健康を守っていく
銀座の審美歯科の未来
吉岡 症例数が豊富だから信頼できます。開発で苦労したのはどこですか。
阿部 日本の歯科技工士が歯材を作るのですが、熟練した人が手作業で作らないと精度が難しいので、当初からそこが難しかった点でした。一方、輸入したものや機械で作ったものは受け入れにくいものがありました。やはり日本のクオリティーは細やかさに秀でています。日本の技工士にどのように作ってもらうかが課題でした。また、接着剤などの材料も特別な物が必要でした。当院ではこれまで7〜800名の患者さんに対して、平均して一人あたり6〜8枚を治療してきた経験値を持っています。
吉岡 この治療方法について、どのような方におススメしますか。
阿部 やはり、審美的に問題を感じて治療を決意される方です。その中でも、歯の健康にダメージを与える方法が選択肢として多い中、将来にわたり健康を損なわない方法を選択したい方に勧めます。ポイントは、どんな治療であっても一生保たれるわけではないという点です。皆さまには「将来を見越して、ダメ―ジを少なくする審美歯科を選んでください」とお伝えしたいです。
吉岡 さて、開院10年を節目に、銀座に移転されるわけですが、今後に目指すのはどういったところですか。
阿部 やはり今の専門治療にやりがいを感じ、方向性の正しさを自負しておりますので、まずは継続していきたいです。そのうえで、特別な治療を受けたい人がより気軽にお越しいただけるよう、アクセスの良い場所でリニューアルします。もちろんこれを機に、医療機器類も必要な部分は新しくし、より、ストレスのない、患者さんにとってより良い環境を整えてたいです。
吉岡 移転後の活動も期待しています。


[ Column ]
医療の世界は、エビデンスに時間を要する。院長が業界に入った頃はまだ、オールセラミックスについての技術開発は始まったばかり。20数年を経て、ようやく一般への普及が実現しつつある。阿部院長は国内でいちはやく開発に乗り出した先駆者。「専門でやっていて、面白い世界だ」と自らの仕事を語り、先端技術を突き詰める魅力を覗かせた。
[ Point ]
阿部院長は米国の先駆的医療機関で歯科医療の前線を学ばれた。私が「アメリカでは歯にお金をかけて、白く整えることがステイタスですね」と断定的に聞くと、「その側面もあるが、米国にも様々な価値観があることを我々は知るべき」と返答されました。視野を広く持とうとする方だと感じました。
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5DENTAL東京銀座
医療法人社団ever 丸の内帝劇デンタルクリニック
院長 阿部 洋太郎
東京都千代田区丸の内3-1-1帝劇ビルB2F
TEL.03-5220-2511
https://teigeki-dental.com
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