一般社団法人ナップ福祉グループ
就労支援B型なっぷ袖ケ浦事業所
26歳の若手社長が挑む
農福の課題解決型経営

就労継続支援B型事業所で
みんなの暮らしを豊かに
吉岡 千葉県でも先進的な農福連携に取り組んでいます。まず、立ち上げのきっかけは何だったのですか。
稲村 私は大学で建築設計を学び建築物を作りたいと考えていました。その観点から、ビニールハウスを使った構造物を作れないかと、新規就農しました。農業法人を立ち上げ、葉物を作り始めたところ、ひとりでの農作業は大変と知りました。しかし、人員募集しても人は集まりません。
吉岡 人材課題から、事業所を開設する発想に至ったのですね。
稲村 はい。福祉を学ぼうと、昨年、障がい者区分が高い施設で1年間勤務し、その特性を理解。後半の半年は事業所の立ち上げと並走させました。
吉岡 地域の農家に対して、繁忙期の作業委託を受け、お手伝いに行っています。
稲村 自分たちで畑を抱えるのは大変です。色んな野菜を育てる農家から「この時期に人がほしい」という話をいただきました。最近では、田畑の継承を相談されるなどの展開もあります。
吉岡 福祉の課題にも挑戦しました。
稲村 障がい者に対する給料のラインを上げるべく、高単価で交渉し、利用者に還元することを目指しました。毎月昇給させ、最大給料で10万円を出せています。他の事業所でもそのようになっていけば、もっと引き上げられます。
吉岡 夢に向かって課題を解決する経営スタイルはすばらしいですね。
稲村 苦労もありました。開設から最初の2カ月は誰も来ませんでした。そこから、毎月2〜3名と増加。今は利用者が10名を超え、年末には定員の20名に達する予定です。地方でマンパワーに対して課題がなくなるのは非常に可能性が広がります。こういった事例について、広く世の中に知ってほしいです。
吉岡 夢が広がる好例ですよね。これからの展開にも期待しています。


[ Point ]
就労支援B型事業所にいらっしゃる利用者さんは、自分たちでSNSの投稿をなさっているそう。かつて、WEBなどの会社に勤めていた方がいるそうで、まさにプロクオリティーの発信ですね。稲村さんは今あるものを活用しながら、課題を解決させて前進させる経営者だと感心しました。
■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■
一般社団法人ナップ福祉グループ
就労支援B型なっぷ袖ケ浦事業所
代表/CEO 稲村 浩成
千葉県袖ケ浦市吉野田475
TEL.070-8465-3617
https://nap-hukushi.com
https://www.instagram.com/nap.hukushi
■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■

