大分太鼓堂
一打に命を吹き込む「年輪」
人生を鳴らし続ける職人の矜持

伝統を繋ぎ次代の笑顔を創る
鳴り止まぬ情熱大分の宝ここに
藤波 50周年、おめでとうございます。20歳で始められてから半世紀、ずっと大分で和太鼓の文化を牽引されてきたのですね。その歩みを振り返ってみて、いかがですか。
山野内 ありがとうございます。もともとは会社の部活動がきっかけでしたが、今となっては私の人生そのものです。太鼓は本当に奥深くて、ケヤキやクスといった木の種類、そして牛皮の厚みや張り具合で音が全く変わります。この鳴り≠極めるのが職人の醍醐味ですね。
藤波 太鼓の製作やメンテナンスまで、すべてご自身で完結されている点に驚きました。まさに職人ですね。
山野内 修理を請け負う人がいなければ、太鼓文化自体が廃れてしまいますから。熊本の職人から技術を学び、皮の張り直しやロープの締め直しを徹底しています。特に皮は自然素材ですので、一頭一頭個性が異なります。演奏者の好みに合わせ、その太鼓が持つ一番良い音を引き出すよう、毎日ミリ単位の調整を重ねています。
藤波 練習場には、小さなお子さんからシニアの方まで幅広い年齢層の方が集まっていますね。
山野内 現在、5歳から75歳までの方が通っています。私たちが大切にしているのは「順位を競わないこと」。コンテストで点数をつけるよりも、仲間と一緒に音を合わせ、自分を表現する喜びを感じてほしい。全身を使う運動は健康維持にも最適ですし、何より叩いた後の爽快感が、仕事などのストレスを一気に吹き飛ばしてくれます。
藤波 海外でも和太鼓が人気ですが、国内の文化継承についてはいかがですか。
山野内 やはり後継者育成ですね。太鼓だけで生計を立てるのは容易ではありませんが、生活基盤を持ちながら活動を続ける仲間を増やしたい。今後は学校のクラブ活動として太鼓を取り入れてもらうなど、子どもたちがもっと気軽に和太鼓に触れられる環境を作りたいと考えています。騒音対策として電子太鼓なども開発されていますが、やはり生の太鼓の響きを大切にしていきたいです。
藤波 69歳の今も現役でバチを握る姿、本当に格好いいです。これからも、その響きで大分の街を元気にしてください。

[ Point ]
古稀を超えてなお、最前線でバチを振るう太鼓職人・山野内代表の力強い言葉に圧倒されました。楽器であり、身体表現でもあり、日本の心そのものである太鼓。その深い響きと、地域を想う温かな情熱が交差する、素晴らしい取材時間となりました。
■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■
大分太鼓堂
代表 山野内 英雄
大分県大分市乙津町2-3
TEL.097-509-0123
https://www.oita-taikodo.com
■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■




















