株式会社ニシウラ
介護の現場の声を反映
「あったらいいな」のグッズ

売れ筋ではないが、必要と
されるものを作る会社

藤波　医療・介護分野でニッチなものづくりをなさる企業と伺いました。どういった商品があるのですか。
西浦　当社を代表する商品のひとつが、『ふわふわフィットパンツ』です。尿取りパッドの安定保持を目的とした、快適な履き心地のホルダーパンツです。私は、介護オムツの正しい使い方を伝える『おむつインストラクター』として、病院や施設をボランティア訪問していました。ある施設で、重度身体障がい児の親ごさんから「従来のおむつでは、サイズが合わなくて困る」と相談されたことが開発のきっかけでした。大手企業では売れ筋の商品しか作りません。だったらニシウラがやろうと立ち上がったのです。これが紙おむつを倦厭する団塊世代の要介護者にも支持されました。
藤波　現場の困りごとに応えたのですね。他にはどのような商品が。
西浦　他には『グッジョブフォトンミニ』です。これは、車いすと点滴台を繋ぐユニバーサルジョイントで、移動を円滑にするアイテムです。学会（医療の質・安全学会）での受賞を機に認知度を上げ、さらに現場の声を反映して改良を重ねた商品で、好評をいただいています。
藤波　名誉より実をとったのですね。今後はどういった声を拾っていきますか。
西浦　コロナで医療や介護現場が人材不足に陥りました。私たちは現場の役に立つものを提供し続けたい。この窮状を補う商品をつくりたいです。
藤波　日本の将来に貢献する事業の発展を期待します。

　

［　Column　］

『グッジョブフォトンシリーズ』は、カメラの三脚パーツを応用して作られている。西浦さんは、三脚を展示会で見ているうちに、「これだ」とひらめいた。もともと「小さな会社は、一社だけでなんとかするのではなく、手を携えて生きることが必要」との考えがあり、取引事例のなかった出展企業に直談判して共同開発に着手。必要とされるヒット商品が生まれた。

［　Point　］

私も両親が高齢で、介護が身近になってきました。ついこの間までまったく他人事だったのに、ちょっとしたことが切実な困りごとに。排泄の問題で家族の関係が悪化するという話を聞いて、胸が痛みました。ぜひ、西浦さんにはがんばってほしい。

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株式会社ニシウラ
代表取締役 西浦 伸忠
鳥取県鳥取市河原町佐貫1093-8
TEL.0858-85-0601
https://nishiura.jp

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