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【鴻池運輸】
経営者は日々努力 未来の国づくりのために

関経連の理事としてリニア同時開通に向けて

―リニア中央新幹線(以下リニア)の、名古屋―大阪同時着工の立役者でいらっしゃいますが、2段階開通で致し方なしという6年前のムードを、どのように覆したのですか。
 うち(鴻池運輸)は関西経済連合会で実績のない企業なのに、私を理事に取り立ててやろうということになった。それで「なんとかしなければならん」という気持ちがあったのは確かです。民間経済団体の仕事は、地元の要望を国政に持っていくこと。最後は官邸を動かすしかない、と最初から分かっていました。

―当時イニシアチブを取っていたのはJR東海でしたね。
 ある政治評論家の会合でJR東海のトップにお会いした際「東京に一極集中している状態でいいのか。災害に強い国、そしてバランスのとれた日本という意味でも、リニアは大阪同時開通すべきではないか」と。すると、「今進めている二段階方式は民間企業として我々にできる精一杯のことだ。あとは政治がお決めになることだ」との言質を得た。それで「よし!」ということで、政治への働きかけを始めたんです。同時に地元の機運を盛り上げることが必要と考え、堺屋太一氏や寺島実郎氏を招いてシンポジウムを開催したほか、決起大会を何度もやりました。政治的に山が動いたのは2014年。あちこち足を運んで「政府の成長戦略『骨太の方針』にリニアのリだけでもいれてくれ、これは関西にとって死活問題」と訴えました。

―なぜ、それほど名古屋―大阪同時開通にこだわったのですか。
 先ほどの、関経連で理事・担当委員長を引き受けたこともありますし、私はもともと関西、尼崎の出身。地方で学び、海外畑で勤務して、戻ってきた時に、関西の凋落を見て、このままじゃいかんと危機感を募らせました。「東京に比べ関西経済は地盤沈下している!一極集中は国としても避けなければならない!」とね。



経営者としての信念 鴻池運輸の多角化経営

―鴻池運輸でも、多角化経営で関西経済のイニシアチブをとってきましたね。
 大阪に戻って、社長に就任した当時の売上高は800億、今は2,600〜2,700億です。昔は鉄鋼の物流に特化していたが、一つの分野への依存心が余りにも高いと、ひとたびその分野にアゲインストの風が吹くとひとたまりもないと。鉄鋼メーカーからは少々誤解を受けたかもしれませんが、「何も見切りをつけるのではなく、他を伸ばすことで比率を下げるのです」と進めました。

―海外へ広く目を向けられましたね。
 30年前に国際物流をスタートさせ、北京・上海・ロス、そして今はベトナム・ミャンマー・バングラデシュ・インド・インドネシアと広がっています。私は、昔、石油化学製品の輸出担当者として年に1〜2回はアジアを訪れていましたから、これからは間違いなくアジアの時代になると肌で感じていました。日本は少子高齢化、人口減少して、国内マーケットがシュリンクしていく。必然的にアジアの成長をパワーとして取り入れないと。日本は「ものづくり」には力を入れてきたが、一方で、国際的に通用する「ひとづくり」を怠ってきた。これからは国際感覚でマネジメントできる人材が必要です。



経営者へのメッセージ 座右の銘は日々努力

―日本及び関西の経営者にメッセージをお願いします。
 私の座右の銘は、平凡だけど『日々努力』。経営者はもっと元気にやってほしい。既存の枠組みを打ち破る気概をもってほしい。今日の関西の地盤沈下は一人一人の責任です。盾突かないでおこうとか、政治とは距離を置こうとか、現状に甘んじている者が多い。例えば、関西の商売人は挨拶として「もうかりまっか?」と言う。実利には敏いが、公共とか中長期的なことに疎いんじゃないかな。「誰かがなんとかしてくれる」、「自分が生きているうちは関係ない」、と思いがちです。以前、ある政治家が関西国際空港の開港20周年に訪れてこう話されたんです。「空港建設を一生懸命進めた人の中で、実際にここから(旅客機に乗って)発った人物などいない。それでも誰かがやらなければならない!」。リニアにしても、今からあれこれやったって、私が生きているうちに乗るのは無理だと思いますよ。それでも『国力を強くするために』、『自分の孫の世代のために』、経営者は立ち上がるべきなんですよ。

 

【リニア中央新幹線着工計画の歴史】

1973年 全国新幹線鉄道整備法に基づき基本計画が策定
2007年 東海旅客鉄道(JR東海)がイニシアチブをとることを表明
2010年 国土交通大臣の諮問機関「交通政策審議会中央新幹線小委員会」による事業者選定と整備計画の審議
2011年3月 リニア中央新幹線研究会が発足
2011年5月 国土交通大臣よりJR東海に対して建設指示が発令
辻󠄀会長が関西経済連合会広域基盤委員会リニア担当委員長に就任



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鴻池運輸株式会社

鴻池運輸株式会社 会長
元公益社団法人 関西経済連合会 理事
元リニア中央新幹線早期全線開業実現協議会 参与
在大阪ブータン王国 名誉領事
辻 卓史

大阪府大阪市中央区伏見町4-3-9
HK淀屋橋ガーデンアベニュー内
TEL. 06-6227-4601

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